「Cassoeula(カッソーラ、カッスーラ)」は、ミラノをはじめとするイタリア北部のロンバルディア州で冬の風物詩として愛される煮込み料理。
冷え込んでくるとシチューやおでんのような煮込みが恋しくなるものですが、海を越えた異国の地でもそれは変わらない様子。豚の骨付き肉だけでなく豚足や皮、耳など豚の各部位にたっぷりのキャベツを加え、じっくり煮込んだこちらは冬の味覚として古くから親しまれています。
この煮込み料理の由来や起源についてはいくつか説があるようですが、家畜の聖人である聖アントニオと結びつけて考えられることも多く、豚の屠殺シーズンの終わりを記念する1月17日の聖アントニオの祝日料理として捉えられることもあるのだそう。
骨から身がするりと離れるほど柔らかなスペアリブにぷるぷるの豚足、お肉から出た旨みや脂の甘さをまとってトロトロになったキャベツを口に運べば幸せの一言。
現地ではとうもろこしの粉を練り上げたポレンタを添えて食べるようですが、ごはんとの相性もなかなか。まずは骨付きのお肉にむしゃぶりつき、お肉や野菜の旨みが溶け込んだスープにごはんを投入……。冬ならではの恵みを噛み締めながら、ゆったりといただきましょう。
材料と作り方
とろけるほど濃厚な豚とキャベツの煮込み「カッソーラ」
材料(4人分)
スペアリブ_600g
ホルモン_300g(豚足や皮、大腸などのゼラチン質豊富な部位がおすすめ)
ソーセージ_100g程度
キャベツ_1/2玉
玉ねぎ_1/2個
にんじん_1/2本
セロリ_1/2本
にんにく_2片(みじん切り)
水_2カップ
白ワイン_1/2カップ
トマトペースト_大さじ1
コンソメキューブ_1個
ローリエ_1枚
セージかローズマリー_ひとつまみ(あれば)
塩こしょう_適量
作り方
- ホルモンは沸騰したお湯で数分茹でて水洗いをし、ザルに揚げ水気を切っておく
- 鍋で少量のオリーブオイル(分量外)を熱し、強めの中火でスペアリブの両面に焼き色を付け取り出しておく(鍋は洗わずそのままで)
- キャベツは四つ割りにして内側と外側の葉に分けておき、玉ねぎ・にんじん・セロリはそれぞれ角切り。にんにくはみじん切りにしておく
- 2の鍋にキャベツ以外の野菜を加え、弱めの中火で10分ほど炒める
- 玉ねぎが淡いきつね色に色づいたら肉とホルモンを戻し、ワインと水を加えて一煮立ちさせる
- 沸騰したら火を弱めてトマトペースト・コンソメ・ローリエとセージを加えて一混ぜし、ソーセージを入れる
- 上からキャベツを被せて蓋をし、弱火で最低でも1時間ほど煮込む
- 塩とこしょうで味を整えたら出来上がり。じっくり煮込むほど濃厚で美味しくなるため、余裕があるなら煮込み時間は長めに取るのがおすすめです。