本日は、「月曜日の料理」とも呼ばれるアルザス地方のキャセロール料理「Baeckeoffe(ベッコフ・ベッケオフ)」風の煮込みで晩ごはん。
アルザスの方言で「パン屋のかまど」を意味するこちら。マザーグースの童謡にもあるように月曜は家事の中でも重労働の洗濯日であったため、多忙な女性たちがパン屋に鍋を預けて煮込んでもらったから「月曜日の料理」と呼ばれるようになった……という説があるそうですが、これはいくつかある起源の一つ。
他にも、火を焚くことを禁じられた安息日にパン屋のかまどの残り火で調理していたのが始まり……という話もあるようで、起源についてはあまりはっきりしないようです。
ただ、諸説あっても「パン屋のかまどに鍋ごと入れて煮込む」というのは共通しており、牛や羊、豚など数種類の肉をハーブや香味野菜と一緒にマリネし、鍋ごとオーブンに入れて煮込むのが定番の形。
現地ではお土産品としても人気のある素焼きのテリーヌポットを使うそうですが、ル・クルーゼやストウブのような鋳物の鍋や、オールステンレスの鍋でも代用可能です。
マリネする時間はかかるものの、調理自体はオーブン任せにできて簡単なのもいいところ。火の側をなるべく離れたい、暑い時期にもおすすめの一品ですよ。
参考:https://www.rhymes.org.uk/a125-wash-on-monday.htm
材料と作り方
アルザス地方のオーブン煮込み|ベッコフ風シチュー
材料(2-3人分)
- マリネ用
牛ブロック肉_200g程度
豚や羊のブロック肉・ソーセージなど_合わせて200g程度(肩ロースやすね肉、豚足などもおすすめ)
玉ねぎ_1/2個
にんにく_1/2片
白ワイン_250ml
ローリエ_1枚
タイム_2つまみ
ローズマリー_3つまみ
塩_小さじ1/2
こしょう_適量
- その他の具材用
じゃがいも_2個
にんじん_1本
長ネギ_1/2本
バター_5g程度
作り方
- マリネの準備
- 肉は大きめの一口大にカットし、玉ねぎ・にんにくはスライスしておく
- 大きめのボウルなどに肉とマリネ液の材料を全て加えてよく混ぜ、冷蔵庫で1晩ほど漬けておく
- 具材の準備・仕上げ
- オーブンを180℃で予熱しておく
- マリネは具材とマリネ液に分け、マリネ液は小鍋に移して沸騰させ、出てきたアクを取り除いておく
- にんじん・じゃがいもは5mm程度の厚さにスライス、長ネギも斜めに薄くスライスしておく
- キャセロールなどの鍋肌にバターを薄く塗り付け、にんじんを並べる
- マリネした具材を重ね、マリネ液も全て注ぎ入れる
- 5の具材を覆うようにじゃがいもを並べて長ネギを散らし、いもがしっかり浸るように水(分量外)を注ぐ
- 蓋の周りに細長く切ったアルミホイルをぐるりと巻き付けてカバーし(水分が飛ぶのを防ぐため)、オーブンに入れ2-3時間ほど加熱すれば出来上がり
ポイント
- 鍋の蓋を覆うのは本来、小麦粉と水を練り合わせた練り粉なのですが、今回は簡単にアルミホイルで。より本格的にするなら、小麦粉100gに水50mlほどを入れ、練り合わせた生地でシールして作ると良いと思います。