ハロウィンも終わり、いよいよ冬も近づいてきたなというこの頃。
そんな秋の終わりを感じる季節に再現するのは、ハリーポッターシリーズにたびたび登場する「魔女かぼちゃジュース」です。
バタービールと並ぶ魔法界定番のドリンク「魔女かぼちゃジュース」
魔法界では人気のはずが……
ハリーポッターシリーズに出てくる飲み物というと「バタービール」が思い浮かびますが、魔法界でバタービールと同じくらいポピュラーだというのがこの「魔女かぼちゃジュース」。
よく冷やしたかぼちゃジュースはホグワーツの生徒たちにも好まれているようで、普段の食事の際にも出される飲み物だそう。
シリーズを通してたびたび登場しており、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』にも新入生歓迎の晩餐に出られないハリーとロンのため、マクゴナガル先生がサンドイッチと一緒に出してくれる……というシーンがありますね。
マクゴナガル先生は再び杖を振り上げ、スネイプの机に向けて振り下ろした。
大きなサンドイッチの皿、ゴブレットが二つ、冷たい魔女かぼちゃジュースのボトルが、ポンと音をたてて現れた。
「ここでお食べなさい。終わったらまっすぐに寮にお帰りなさい。私も歓迎会に戻らなければなりません」
引用:J.K.ローリング 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 Kindle 版
そんな魔女かぼちゃジュース、マグルの世界でも国内外のユニバーサルスタジオで手に入れることができます。ただ、味については好みがはっきりと分かれるもののよう。
もちろん美味しく飲めたという声もありますが、「クセがあって飲みにくい」との感想が目立ちます。
飲みにくさがネタにされて、罰ゲーム用アイテムとして扱われていることも……。
魔法界で定番のドリンクのはずなのに、おかしいなあ。
バタービールに比べて人気の無いかぼちゃジュース、ちょっと不憫になってきます。これはなんとしても美味しく再現しなくては!
材料の考察
私も魔女かぼちゃジュースは飲んだことがないので、まずは原材料をチェック。
原材料表で確認できる主な材料は以下の通りです。
- 濃縮りんご果汁
- パンプキン・アプリコットピューレー
- 砂糖
- 香料
- 酸味料
- 甘味料
アプリコットが目を引きますが、特にこれといって変わった材料は無いですよね。
とすると、怪しいのは香料あたりかな。
「甘すぎる」「濃すぎる」の他、SNSなどで一番目立っていたのが「シナモンの主張が強い」という意見。
このパンプキンジュースはアメリカで製造されたものなので、どうやら香料の加減が日本人の好みに合わないようです。
でも裏を返せば、使う香料(スパイス)と分量に注意すれば大きな問題は解決しそう。希望が出てきました。
ではスパイスをどうするか。主な原因はシナモンのようなので量を控えてもいいのですが、魔法界といってもヨーロッパとアジアでは好まれるかぼちゃジュースの味も違うはず……。
ここはスパイス自体も変えて、日本の魔法使い向けにレシピを考えてみましょうか。
日本のスパイスでかぼちゃに合いそうなものというと、やっぱり「しょうが」ですかね。
生姜湯やジンジャーエールなどに使われ、ドリンクに入れる香辛料としてもおなじみなため、より多くの人に受け入れられそう。
かぼちゃとの相性も悪くないですし、古くは魔除けとして、現在でも薬用として使われる植物なので、魔法使いの飲み物にぴったり。
参考:https://www.iwashita.co.jp/fun/yasai/shoga.html
元祖の魔女かぼちゃジュースについては他に「甘すぎる」という声もあるので、さらに甘さをプラスしそうなアプリコットは省略の方向でいいかな。
色々さくっと決まったので、今回もさっそく作っていきましょう。
魔女かぼちゃジュースを作ってみよう
ハリーポッターシリーズ|日本の魔法使い向け魔女かぼちゃジュース
材料
- かぼちゃペースト用
かぼちゃ 1/4個
はちみつ 小さじ1
レモン果汁 小さじ1
- 日本の魔法使い向けブレンド用(1人分)
かぼちゃペースト 大さじ1
りんごジュース 150ml
しょうがチューブ 1cm程度
作り方
- かぼちゃペーストの準備
- かぼちゃにラップをかけ、600Wのレンジで6-7分ほど柔らかくなるまで加熱する
- かぼちゃの種とワタを取り除き、スプーンで身の部分をかき出す
- 2をマッシャーなどでしっかりと潰し、はちみつとレモン果汁を加えてなめらかになるまで練れば完成
- 仕上げ
- グラスにりんごジュースを注ぎ、かぼちゃペーストを溶かす
- しょうがを加え、よくかき混ぜたら出来上がり
ポイント
- 繊維や粒感が気になるなら、茶こしなどで濾して仕上げるのもおすすめです。
食後のヒトコト
かぼちゃが入るのでもったりするかと思いきや、飲み心地はとても爽やか。
かぼちゃペーストを濾し器にかけていないので粒や繊維は感じるものの、レモンとりんごジュースの酸味が効いて甘すぎず飲みやすい。
作ってみるまでは「いくらパンがメインの食事でも、かぼちゃ入りのジュースと合うのかな?」と思っていましたが、これならサンドイッチなどと一緒に食べても違和感ないですね。
今回のかぼちゃペーストは甘さ控えめで作っているため、余ったらスープのベースにしてもいいですし、クリームチーズと一緒に塗ってかぼちゃトーストにするのも良さそう。
とはいえ結構ぐいぐい飲めちゃうので、かぼちゃ1/4個くらいの量だと案外すぐ無くなってしまうかもですが。
日本の何処かにあるというマホウトコロ魔法学校の子どもたちにも人気出るかな……なんて考えつつ、今回もごちそうさまでした。