江戸川乱歩が亡くなった柘榴忌の本日は、乱歩が残した少年探偵シリーズの『奇面城の秘密』にも登場するビーフステーキで晩ごはん。
コックがいってしまうと、小僧はすばやく台所のなかへはいって、できたてのビーフステーキひときれと、じゃがいもとパンを、そこにあったナプキンにつつみ、りすのように、すばしっこく逃げだしました。
引用:江戸川乱歩『奇面城の秘密』 https://www.aozora.gr.jp/cards/001779/files/56683_63072.html
怪人40面相の隠れ家である奇面城に潜入した少年・ポケット小僧が空腹に耐えられず盗み食いしていたステーキを、昭和2年発行の『最新割烹指導書』掲載のレシピを参考に作ってみます。
ところで瓦=グラム、竕 =デシリットルなので表記も分かりやすいんですが、肉400gとしても付け合わせ分も含めて塩20g、油は50mlっていうのは誤植かなあ……。
塩と油の量は調整する必要がありますが、あとはごくごくシンプルなステーキといったところ。
焼く前に塩こしょうだけでなく、オリーブオイルもまぶしておくのは特徴的ですね。
昭和初期のレシピで作るビーフステーキ
材料(1人分)
ステーキ肉_1枚(200g程度)
オリーブオイル_大さじ1
塩_小さじ1/4強
こしょう_少々
- 付け合わせ用
じゃがいも_中1個
バター_1かけ
塩こしょう_少々
パセリ_お好みで
作り方
- 付け合わせの準備
- じゃがいもは乱切りにしてさっと水洗いし、余分なでんぷんを落としておく
- 耐熱の保存容器などに大さじ1杯程度の水とじゃがいもを入れてふたをし、600Wのレンジで6-7分ほど加熱する
- 2に火が通ったらバターと塩こしょうを加え、容器を振って粉吹きいもにする
- 仕上げ
- ステーキ肉は焼く30分ほど前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておく
- 肉を5等分にカットし、塩・こしょう・オリーブオイルの半量をまぶしつける
- フライパンでオリーブオイルの残りを熱して1分ほど強火で焼き、裏返してさらに1分ほど焼く
- 皿に盛り付け、粉吹きいもとパセリを添えれば完成