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ミラベルと魔法だらけの家|マドリガル家のサンコーチョ

今回再現するのは、ディズニー映画『ミラベルと魔法だらけの家』に登場するコロンビアのスープ「サンコーチョ」。

輪切りの大きなとうもろこしに骨つき肉が入ったボリュームのあるスープで、いつもの食卓に魔法をかけるのはいかが?

不穏なディナーに登場する「サンコーチョ」とは

大ぶりなとうもろこしが特徴的なコロンビアのスープ料理

今回再現する「Sancocho(サンコーチョ)」が登場するのは、魔法の力が弱まっていることにマドリガル家の皆が気付きはじめる、不穏なディナーの場面でのこと。

めいめいの前に置かれている、とうもろこしがでーんと入ったスープのような料理がそれですね。

このディナーは主人公ミラベルのお姉さん・イサベラと、その相手であるハンサムなマリアーノの婚約のために設けられた食事会でしたが、不穏な空気で食事どころではなくなっちゃう。

本作の舞台コロンビアにおける「サンコーチョ」は、日曜やお祝いの日などに作るいわゆるハレの日のごちそう料理ですが、家族のアイデンティティたる魔法の力が弱まっているかもだなんて、そりゃ美味しいごちそうも喉を通らないはずですね……。

さて、本作『ミラベルと魔法だらけの家』の制作にあたっては幻想的な物語にリアリティを与えるため、コロンビア文化の専門家による指導の下、現地の文化的な特徴を各所にしっかりと盛り込んでいるのだそう。

主な舞台となる魔法の家・カシータのデザインはもちろん、登場する音楽や植物などについても特徴的なエッセンスが盛り込まれており、食べ物についても例外ではありません。

サンコーチョについてはコロンビアだけでなくカリブ海沿岸地域の国々で親しまれている料理ですが、とうもろこしが入るのはコロンビアのサンコーチョによく見られる特徴。

「食」には地域だけではなく家族ごとのカラーも出やすいので、このあたりのディテールが細かく描かれているのはとても好感が持てますね。

参考:https://news.disney.com/encanto-behind-the-scenes

材料・調理法の考察

コロンビアのサンコーチョの具としてポピュラーなのは、鶏肉・とうもろこしの他にじゃがいも・グリーンバナナ・キャッサバ・ピーマン・トマト・玉ねぎなど。

この他にバターナッツかぼちゃを入れることもあり、炭水化物を多く含む根菜やバナナなどを数種類組み合わせて加えるのが特徴的です。

というわけで、今回ポイントとなるのはグリーンバナナとキャッサバの代用をどうするか……というところ。

グリーンバナナは島バナナ青バナナなどを追熟させず使うこともできますが、キャッサバは日本だと手に入りにくい。

キャッサバのようなねっとりした食感がある根菜系というと、すぐ思いつくのは里いもでしょうか。

日本のものとは種類が異なりますが、サンコーチョにかぼちゃを入れる家庭もあるようなので、かぼちゃやさつまいもを入れて作ってもいいかも。

サンコーチョにはアボカドとごはんを添えて食べるのが定番ですし、どちらもしっかりテーブルに乗っているのを確認できますから、付け合わせはアボカドとごはんで決まり。

さあ、今回もさっそく始めていきましょう。

サンコーチョを作ってみよう

ミラベルと魔法だらけの家|マドリガル家のサンコーチョ

材料(4人分)

  • 手羽元_500g程度

  • 里いも_中4個

  • じゃがいも_中2個

  • ピーマン_2個

  • とうもろこし_1本

  • 玉ねぎ_1/2個

  • カットトマト_1/2缶

  • にんにく_2片

  • サラダ油_大さじ1

  • コンソメキューブ_1個

  • クミン_小さじ1/2

  • 塩_ひとつまみ

  • こしょう_少々

  • パクチー_お好みで

  • 付け合わせ用
  • ごはん_お好みで

  • アボカド_お好みで

作り方

  • とうもろこしは皮付きのまま500Wのレンジに5分ほどかけ、厚さ2cmほどの輪切りにしておく
  • 玉ねぎ・にんにく・ピーマンはみじん切り、じゃがいも・里いもは一口大にカットしておく
  • 鍋でサラダ油を熱し、中火で玉ねぎ・にんにくを炒める
  • 玉ねぎがしんなりしたらピーマン・カットトマトを加え、さらに5分ほど炒める
  • とうもろこし・鶏肉を加え、具材がしっかり被るくらいの水・塩・コンソメ・クミンを加えて中火にかける
  • 沸騰したらアクをすくい、弱火に落として40分ほど煮込む
  • じゃがいも・里いもを加えて20分程度煮込み、いもに火が通れば出来上がり。こしょうを振り、必要なら塩で味を整える
  • 刻んだパクチーを振りかけ、アボカドとごはんを添えて召し上がれ

ポイント

  • 味がよく出るので手羽元を使うのがおすすめですが、食べにくいなら手羽元と鶏もも半々で作るのもアリですね。

食後のヒトコト

一般的なスープやシチューに比べてにんにくの量は多めですが、独特の風味が前に出過ぎることもなくさっぱりしています。

鶏肉に炒めた野菜のコクが加わったスープはあっさりながら奥深い味わいで、ごはんとも相性ぴったり。

間にアボカドを食べるとこってりした味が引き立って、卵黄のように濃厚な味わいを楽しめるのも素敵です。

大きくカットしたとうもろこしに、じゃがいもや里いもがゴロゴロで食べ応えも抜群。

婚約ディナーの席ではみんなの喉を通らなかったサンコーチョですが、マドリガル家ではこれからきっと、何杯も何倍も幸せなサンコーチョが食べられていくことでしょう。

調理自体は簡単なのに、骨つき肉や大きくカットしたとうもろこしでごちそう感たっぷりの美味しいスープ。ご家族や大切な人とぜひどうぞ。

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  • この記事を書いた人

宵闇

作者の心情や時代背景などを頭でっかちに考察しつつ、物語や歴史に登場する料理を作っています。お仕事のご依頼等については、お問い合わせフォームもしくはinfo@saigengohan.comよりどうぞ。

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