本日12月1日は、日本で初めて映画が一般公開されたことを記念して作られた「映画の日」。
この日にちなんで作るのは、映画製作をテーマにした作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』に登場するマッケンチーズです。
アメリカのソウルフード「マッケンチーズ」とは
チーズたっぷり!スタントマンのクリフが作る手軽なマカロニ料理
今回再現するのは主人公リックの親友であるスタントマンのクリフが、トレーラーハウスの自宅で調理して食べている料理。
お世辞にもきれいとは言えないキッチンで彼がインスタントの箱を取り出し作っていたのは、茹でたマカロニに粉末のチーズソースを和えただけのごく簡単な一皿でした。
「Macaroni & Cheese(マカロニ・アンド・チーズ)」が短くなって「Mac'n Cheese(マッケン・チーズ)」と呼ばれるそれは、アメリカで長く親しまれているソウルフードのひとつ。
マカロニとチーズさえあればほぼ材料が揃い、包丁も使わずぱぱっと簡単に作れるため、子どもから大人まで大人気。
小腹が空いた時の軽食やおつまみにも、サイドディッシュとして家庭の食卓にも上る料理のため、アメリカの映画やドラマなどで本当によく見かけます。
クリフが夕食に作っていたのはインスタントのマッケンチーズでしたが、アメリカ人の食に浸透しているこちらはインスタントの種類も豊富。
レンジで作る半生タイプやワンランク上のリッチな味わいが楽しめるデラックスタイプ、全粒粉・グルテンフリー・オーガニックの原料を使ったものまで、メーカー各社、かなりバリエーション豊かに揃えています(ラインナップの豊富さに驚かされるので、一度メーカーのサイトを覗いてみると面白いかも)。
インスタントをさらに美味しく食べる方法なんていうのもたびたび話題に上るようで、このあたりはちょっと「卵かけごはんに何をちょい足しするか」に通じる雰囲気がありますね。
でも、卵かけごはんよりは流石にひと手間加えているので、日本でいうとお茶漬けやおじやなんかが近いのかな?
材料の考察
そんなマッケンチーズですが、先ほども触れたようにクリフが夕食に作っていたのは本当にごく普通のインスタントタイプ(パッケージのロゴを見ると、どうも「クラフト」の製品のようですね)。
市販されているインスタントの商品を使わないまでも、できるだけありふれた、ごくごく身近な材料で作るのが正しいのだと思います。
アレンジしやすいため、マッケンチーズにはさまざまなレシピが存在しますが、今回についてはこだわりのマカロニや美味しいチーズを選んで使うなんてもってのほか!
- マカロニ
- シュレッドチーズ
- 牛乳
- コンソメ
- バター
材料については上に挙げた程度のものなので、これらを用意して「ごく普通の、普通に美味しい」マッケンチーズを作っていきましょう。
マッケンチーズを作ってみよう
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド|クリフのマッケンチーズ
材料(1人分)
マカロニ 1カップ強(80g程度)
シュレッドチーズ(チェダーチーズ入りがベスト) 1/2カップ
牛乳 1/2カップ
コンソメキューブ 1/2個
小麦粉 大さじ1
バター 5g
チューブにんにく 1cm分
こしょう 適量
パプリカ お好みで
作り方
- マカロニはパッケージの表示時間通りに茹で、ざるに上げて水気を切っておく
- 小鍋に牛乳を入れてコンソメ・小麦粉・にんにくを溶かし、弱火でとろみがつくまで加熱する
- シュレッドチーズとにんにくを加え、チーズが溶けきるまでさらに温める
- 仕上げにバターとこしょうで味を整え、1を加えてよく絡めれば完成。お好みでパプリカを振りかけて召し上がれ
食後のヒトコト
チーズ・牛乳・バターたっぷりのソースで、ミルク感がこれでもかと押し寄せます。
マカロニに、こってりと絡んだチーズがしみじみと濃厚。
カロリーも脂質も確実に多いからたくさん食べると身体に悪いだろうけれど、疲れている時のエネルギー補給にはぴったり。
時間もかからず作れるし、牛乳にチーズで消化が良く栄養もあるので、食べ過ぎに注意すれば手間をかけず何か食べたい時のお助けメニューとしても役立ちそうです。
ところで本作ラストの盛大な残虐描写には、実在のカルト組織・マンソンファミリーが引き起こした、シャロン・テート事件の仇討ちの意味が込められているらしいですね。
ラスト近くに登場するメキシカンレストラン「El Coyote Cafe(エル・コヨーテ・カフェ)」は、被害者となったシャロンたちが実際に訪れていた店で、撮影にも事件当夜に彼女らが座った席が使われていたそう。
当時のハリウッドセレブにも好まれそうな、テックス・メックスの雰囲気満点のお店。映画の世界のようなアメリカナイズされた雰囲気の中、本格的なメキシコ料理を味わえます。
背景などを頭に入れた上で鑑賞すると、バイオレンスが過ぎる件のシーンにも割としんみりさせられます。
タランティーノの描く「有り得たかもしれない幸せなお伽話」をしみじみと噛みしめつつ、今回もごちそうさまでした。