アクションRPGゲーム『ニーア オートマタ』に登場する魚のアジは、ゲーム中のバッドエンディングの一つ・Kエンドを引き起こすアイテム。
そんなアジの成分を凝縮して作る昆布締めは、ヒトにとってはこの上なく美味なもの。ヒトである意味を噛みしめつつ、危険なほど美味な「アジの昆布締め」をどうぞ召し上がれ。
『NieR:Automata』のゲーム中に登場するアジとは
アンドロイドの機能を停止させる恐ろしい魚
本作に登場する「アジ」は、主人公の2Bたちアンドロイドにとって大変危険な物体。
口にするとたちまちのうちに体液が凝固し、全身の筋肉が硬直して機能停止へと陥ってしまう恐ろしい毒物のようなものらしいです。
ゲーム中では登場アンドロイドの一人であるジャッカスから入手するほか、釣り上げることもできるこちら。
アイテムとして持ち物の中に入るため当然使うことも可能なのですが、使ってしまうとこんな結末を迎えます……。
調理法の考察
さて。毒を持つ魚の代表格といえば、やっぱり最初に思い浮かぶのはフグですよね。
私たち人間がフグ毒を口にするとしびれや麻痺が起こり、時に重体になることがあるのはよく知られるところ。
これ、アンドロイドがアジを口にした際の状態と少し似ているんじゃないかなと思います。
フグの毒は熱や酸などにも強く、水にさらそうが干そうが焼こうが無害化することはなし。
コラボカフェで焼いたアジの開きが「K エンディング ~aji wo [K]utta~」のメニュー名で出されていたのも、ある意味で筋が通っていたんだなーと。なんだか妙に感心しちゃいます。
アジを使うのは確定としても、通常の調理ではどう頑張ってもアンドロイドの体には良くないものができそう。
なので考え方を変え、「アンドロイドにはより危険だけれど、ヒトにはより美味しくなる」方向性で進めましょう。
具体的にどうするかというと、脱水してアジの成分を凝縮します。水分を抜いて、魚のうま味を凝縮させるという寸法ですね。
アジなど魚や肉の脱水にはピチットシートのような食材用の脱水シートを使ってもいいのですが、ここは天然の脱水シートとも言うべき「昆布」で。
そう、今回はアジの昆布締めを作りますよ。
参考:https://www.city.sakai.lg.jp/kenko/shokuhineisei/shokuchudokuyobo/fugu/shokuchudoku.html
アジの昆布締めを作ってみよう
ニーアオートマタ|危険なほど美味なアジの昆布締め
材料
刺し身用アジ_1尾分
昆布_2枚(長さ・幅はアジのサイズに合わせて)
酒_小さじ2
塩_少々
- 薬味・付け合わせ用
大根_お好みで
大葉_2枚程度
すりおろし生姜_お好みで
刺身しょうゆやポン酢など_お好みで
作り方
- アジの両面に塩を振り、15分ほど置いて出てきた水分をキッチンペーパーなどで拭き取る
- 昆布に酒を塗り、湿らせておく
- 昆布でアジの身を挟み、さらにラップで包んで冷蔵庫で3時間ほど寝かせる
- 付け合わせの準備
- 大根は6-7cm程度の厚さに切り、ピーラーで削ぐ
- 1を何枚か重ねて1mm幅ほどの千切りにする
- 水にさらし、茶こしなどで水気を切ればツマの完成
- 仕上げ
- アジの身から昆布を外し、薄めの斜め切りにする
- 大葉に乗せ、大根のツマと盛り合わせれば完成。しょうゆやポン酢に、すりおろし生姜を溶きながら召し上がれ
ポイント
- 刺身用に薄切りにされたアジを使うなら、締める時間は1-2時間程度で。時間をかけすぎると身が乾いて硬くなってしまいます。
食後のヒトコト
昆布のうま味が移ったアジの身は、ほどよく水分が抜けてもっちり。
ねっとり濃厚な味わいで、青魚特有の臭みもありません。
クセを感じないので、生姜はほんの少しでいいですね。あまり付けると生姜の強い香りに負けてしまい、もったいないと思います。
アンドロイドでなくとも、これなら美味しさで機能停止してしまうかも?
とりあえず炊きたてのほかほかご飯が欲しいと思いつつ、今回もごちそうさまでした。